【事例あり】プロセスマイニングとRPAのシナジーを考察

プロセスマイニングとRPA(Robotic Process Automation)の組み合わせは相性がとてもよく、そのシナジー(相乗効果)は真剣に検討する価値があります。一言でいえば、RPAの導入から運用、効果測定をプロセスマイニングを活用することで、データドリブンに駆動することができます。本記事では、ふたつの事例を取り上げることで、シナジーを具体的にイメージできるように解説しています。RPAを導入・運用する担当者の方は、ぜひ参考にしてください。

プロセスマイニングとは?

プロセスマイニングとは、イベントログに基づき業務を可視化、課題を特定・分析し、業務改善に取り組む手法です。これまで業務プロセスを把握するには、ヒアリングやワークショップなどの調査が中心であり、主観性を排除することは困難でした。一方、プロセスマイニングは業務システムのイベントログをアルゴリズムで分析するため、客観性を担保することが可能です。つまり、属人的ではなく科学的な業務改善を実現することができます。

プロセスマイニングについて詳しくは以下の記事を参考にしてください。

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RPA(Robotic Process Automation)とは?

RPA(Robotic Process Automation)とは、人間の代わりにロボット(プログラム)が業務を引き受け、一連の作業を自動化するソフトウェアです。RPAは、業務の粒度や優先順位、ROI(投資収益率)などの観点からシステム化されずにいた手作業の業務プロセスを、低コストかつ短期間で自動化できるため、業界・業種を問わず導入が進められています。

RPAの活用例としては、帳簿入力や伝票作成、広告レポート作成、商品データの更新、SFA(営業支援システム)へのデータ入力など、定型的な業務の自動化が中心です。RPAを正しく活用すれば、人間は単純な業務から解放され、高度なコア業務に集中することができます。結果、労働生産性の向上だけではなく人間らしい働き方の実現にも寄与するでしょう。

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プロセスマイニングとRPAを組み合わせることの効果

ここでは、プロセスマイニングとRPAを組み合わせて生じるシナジー(相乗効果)を3つ取り上げます。RPA担当者の方にとっては必須の内容ですのでチェックしてください。

RPA導入の妥当性を数値的な根拠に基づき判断できる

RPA導入時に、対象となる業務の棚卸しとプロセスの見直しを事前に実施することは必須といえるでしょう。プロセスマイニングを活用すれば、それらを実行する妥当性を数値的な根拠に基づき判断できます。また、プロセスマイニングツールの中には、RPAの費用対効果をシュミレーションで概算できるものもあります。

RPA導入の失敗例のひとつに、非効率な業務の固定化があります。これは、既存の業務を改善せずにRPAによる自動化を行うことで、ムダな作業の排除が難しくなる状況を指します。プロセスマイニングの手法では、業務の可視化から課題の特定・分析、業務改善までワンストップで行うため、このようなリスクを回避できます。

RPAの対象となる業務を掘り起こすことができる

RPAの導入を進めていくと、やがて対象業務が枯渇し現場のスタッフからの提案が少なくなってきます。プロセスマイニングを活用すれば、ブラックボックス化している業務を掘り起こして、RPAの対象範囲の抜け漏れを防ぐことができます。ヒアリングによる調査だけでは、プロセスマイニングのように網羅性を担保することは難しく、プロセスマイニングの導入を検討する理由のひとつとなるでしょう。

RPA導入後の効果測定を継続的にモニタリングできる

RPA導入前と導入後のイベントログをプロセスマイニングにインプットすることで導入効果を継続的にモニタリングできます。現場へのヒアリングだけでは、RPAの導入効果を完全に把握できません。プロセスマイニングにより取得した導入前後の比較データを基準にしつつ現場へのヒアリングを進めることで、RPAの導入効果を正確に把握できるでしょう。これによって、RPAを導入したものの想定した効果を得られない業務を対象から外したり、本格的にRPAの対象業務にするかどうかは不明だが実証データが欲しい場合などに、プロセスマイニングを活用することができます。