前回は0からRPAを導入した際の話や、導入推進者のあーちゃんさんが木の棒で戦っていたお話をしました。
前回の記事は下記からご覧ください↓↓
今回はツール乗り換えからその他の質問について、徹底的に書いていきます!
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WinactorでRPA導入をスタートしたが知らぬ間に予算がカットされてしまう。
そこで月数千円のWinAutomationに乗り換えを検討したあーちゃんさん。
恋人のようだったツールを辞めて、新しいツールへ
藤澤さん(以下:藤):それでは、ツールを乗り換えた際の経緯を教えて下さい。
あーちゃんさん(以下:あ):新しく乗り換えたWinAutomationは、全部英語表記でしたが動作は安定しており、支援会社のサポート体制も充実している点から乗り換えを決断しました。
当時使用していたWinactorの機能には全く不満はなく、辞めるときは恋人と別れるような気分だったのを覚えています。
ただ、新しいツールを使い始めたら、良いところも沢山見つかりました。それによって、新しく自動化できそうな業務を見つけることもできたんです。
藤:今の話にも少しありましたが、WinAutomationのどこに魅力を感じたのでしょうか?
また、他のRPAツールと比較した際の感想はありますか?
あ:処理速度が早すぎたところです。
本当に早くて以上かと思って問い合わせてしまったくらい早かった笑
あとは、ファイル投稿を管理できるトリガーが多かったことと、画面ロック状態でもWinAutomation自体がログインして処理してくれるところ。
EXCELなどが被ると無理らしいですが、ソフト同士を被せなければ同時実行もできる点もすごく魅力的でした。
一方で、その分製作難易度はWinactorよりは高いです。
逆にいうとWinactorが簡単すぎたのだと思うのですが・・・。
私はWinactorで基礎があったので、WinAutomationをすぐに決断できたのだなと思います!
WinAutomationは英語表記だったので、朝日ロボ研さんに日本語のチャットサポートを申し込みました。
チャットにスクショ付きで質問するとすぐに返して貰えて、どんどん新しいソフトを覚えられます。
完成して報告すると「おめでとう!!」と返していただけて、1人で開発をしていた私にとっては最高でしたね。
モチベーションの維持も出来ますし、技術も向上したので言うこと無しでした。もうないと思いますけど、、次に乗り換えるなら絶対にチャットサポートがあるどうかでツールを検討します。
藤:乗り換えに関して、創意工夫された点はありますか?
あ:私は今年からRPA専任になったのですが、残りの2人のメンバーは兼任で結構忙しいんです。
乗り換えにあたって、社内でよく操作するアプリは決まっているので、それを操作するコツを時間のある私が調べて、2人ができるだけスムーズに作れるようにと常に考えています。
人に興味を持つことが様々な道につながる
藤:社内で業務改革仲間を作るには、どうしたら良いのでしょうか?
あ:人の改善に興味を持つことが1番大切です。
何か社内で改善されたことがあったときに「これいいじゃん!」と声をかけられるような環境作りを心がけています。
そういったところから気をつけてみると、業務改革の意識の高い人に出会えると思います。
ですが、1年目は特に仲間を見つけづらかったです。2年目に入った今は信頼関係が出来たので、自然と業務改革に関する相談がくるようになりました。続けることもやっぱり大切だと思います!
藤:決定権を持つ人へのアプローチで工夫したことはありますか?
あ:気をつけるようにしたのが、会社全体の流れを自分から把握しにいくことです。
当時会社員で、中々そういった情報は入ってこなかったので。
例えば、会社方針の発表があったら仲の良い会長さんに頼んで見せてもらったり、総務だったので社長が最近ハマっている本とか、お気に入りの記事の情報とかはこまめにもらっていました。
中小企業は社長の力が強いので、社長が喜ぶ提案は役員も喜ぶ提案なんです。なので、そのあたりを意識して企画書に織り込むようにはしています。
業務自動化成功の秘訣は社員と一緒に取り組むこと
藤:なるほど。では、自動化をする中でも担当者のマインドを感じさせるようにするにはどうしますか?
あ:案出しの段階から巻き込むことが一番大切だと思っています。自分が知らないところで行われた改善って愛着無いじゃないですか。最初に、担当者に相談レベルでもいいので役割を果たしてもらう。あとは、社内で改善として発表するときは出来るだけ担当者に発表してもらったり、話題に上がったら担当者の名前を出したりして、とにかく巻き込むのが良いかなと思います。もしくは課全体で取り組んでもらうような仕掛けを考えるとかもいいですね。
藤:これまでの話を振り返って、中小企業で業務自動化の成果を出す秘訣はありますか?
あ:何を成果とするかで変わりますね。RPAだけで成果を出すことは正直難しいです。
今、私はWinAutomationという激安ツールを使っているので、ようやく費用対効果が出始めています。
1番は、削減時間に目が行かないようにすることだと思っていて、横やりが入ったときにも、ちゃんと目標があってそのために3カ年計画でやってるんです、というストーリが描けると良いと思います。
経営者の方にメッセージを伝えられるのであれば、計画段階から社員を参加させてほしいです。
人間って自分が選択したことは一生懸命やると思うので、ツールや業務の選定から関わらせてあげて、本人と一緒に行っていくことがすごく大切だと思います。
怒涛の2年間を乗り越えたあーちゃんの今後
藤:それでは最後に、あーちゃんさん自身今後はどんなことにチャレンジしたいですか?
あ:会社のRPAは2年間全力で行って、正直自分はもうバトンを渡すフェーズにきていると思うので、新しいフェーズに向かおうと思っています。
日本はこれから間違いなく人口減少社会になっていきます。そんな中で私の大好きな田舎で豊かな生活を送るためには、自治体の存在が欠かせないと思うので、そこでITの万屋のような立ち位置で中小企業に寄り添って、一緒に改善していけるような人になりたいです!
藤:あーちゃんさん、ありがとうございました!