業務改善でのプロセスマイニング導入のメリットと導入しないと起こり得る問題について徹底解説!

プロセスマイニングはとても便利なツールです。うまく導入できれば、社内の業務改善において大きな成果をもたらします。

一方でプロセスマイニングの機能や特徴をしっかり把握していないと、目的が達成できない場合もあります。プロセスマイニングはハイリスクハイリターンのツールのように思われがちですが、事前にプロセスマイニングについてしっかりと理解をしていればプロセスマイニングの導入成功確率は大幅に上がります。

別の記事でプロセスマイニングの機能についてお話ししていると思いますが、プロセスマイニングは業務改善においてどのような役割を果たすのか、どのような会社がプロセスマイニングの導入に向いているのかなどをこの記事で知っていただけたら幸いです。

プロセスマイニング5つのメリット

 

この章の「プロセスマイニング5つのメリット」では、プロセスマイニング導入のメリットと、もしプロセスマイニングを導入していないと起こり得る問題点について解説していきます。

プロセスマイニングの詳細は下記の記事からご覧ください。

https://prolab.play-company.jp/processmining/124/
https://prolab.play-company.jp/processmining/124/


業務を網羅する

業務改善を行う上で、業務の網羅は欠かせない存在です。業務を網羅することは具体的に、現状の業務プロセスがどのように行われているのか、その全体像をまんべんなく把握することを言います。

業務の網羅が必要な理由

業務改善を行う上で業務の網羅が必要な理由は、主に3つあります。
1つ目は、あやふやな業務プロセスを可視化できる為です。

業務の可視化は、現時点で対象のプロジェクトがどのような流れで業務を行っているのか、どれくらい時間がかかっているのかを洗い出すことが出来ます。プロセスマイニングを導入することで、不鮮明だった業務プロセスが詳細まで可視化されます。例えば業務改革を行う際、現状を把握しないまま効率化しようとしてもうまくいかないどころか状況が悪化する可能性まであります。業務を効率化していくためには、まず業務を可視化することが大切なのです。


2つ目の理由は、目的のボトルネックとなる業務を特定できるためです。

業務を網羅し、目的やプロジェクトの進行にあたりボトルネックとなる業務が何かを知る事は、業務を改善していくためはにとても重要です。

もし、人の手で業務の可視化を行っていたとしたら、ボトルネックとなる業務が仮に見つかったしても、膨大な時間がかかる、正確性に欠けるなどの問題点がああります。業務改善においてボトルネックとなる業務を見つける事は一番重要なポイントです。ですから、このボトルネックとなる業務を見つけ、確実に改善につなげていくためには、業務を網羅し完全に把握する必要があるのです。


3つ目は、効率化できる業務を特定できるためです。

プロセスマイニングの機能として、効率化または自動化できる業務を洗い出す機能があります。さらに、どの業務を効率化すれば1番効果が出るのかも考慮した上で結果を提示してくれるので、業務改善を効率的に進めていくことが可能です。


業務の網羅ができないと起こり得る問題

業務を網羅することが、業務改革において重要なポイントになる事はお分かりいただけたかと思います。それでは、逆に業務の網羅をせずに業務改革を行おうとするとどのような問題が起こるのかについて、ここからはお話ししていきます。

①自動化ツールの導入が逆効果に

現状の把握を行わないと、目先の利益になる業務を効率化してしまったり、1つの業務を効率化したあとにつまずいてしまいます。また、業務の把握をしないうちに自動化のツールを導入しようとするとかえって逆効果になってしまう可能性もあります。

②どの業務を効率化すると目的が達成できるのか分からない

業務改善の目的を設定し、いざ改善していくためにヒアリングを行っても結局どの業務を効率化していけば目的を達成できるのかがわからないことが多いです。理由として人の手で行うヒアリングには限界があり、アンケート等でヒアリングを行ったとしても自己申告制だと正確な業務のデータを取得することができません。なので結果的に、問題点がある事は見つかっても効率化すると本当に効果が出るのかわからないのです。

③そもそも効率化できる業務が分からない

業務改革という目的があっても、各業務担当者にITの知識が全くない場合、自動化や効率化と言う概念がないので、どのような業務が効率化できるのかが分からないのです。そのため、ただヒアリングを行うだけでは、実際には効率化できる業務があったとしても見つけ出すことができず、効率化できる業務が見つからなくて効率化が進まなくなってしまいます。

業務を効率化したいと思ったら、まずは今社内の業務はどのような状態なのかを把握することからはじめていくといいでしょう。

業務可視化コスト削減

業務改善において、業務を可視化することが大切だとこの前の項目でお話しさせていただきました。それにあたり、可視化をする上でのコストを削減することもプロセスマイニングのメリットの1つです。業務可視化コストを削減することで、業務改善をスムーズに行うことができます。

業務可視化コスト削減が必要な理由

可視化コスト削減が必要な理由の1つ目が、手作業で行っていたヒアリングが自動化されるためです。

業務可視化を行う際に、担当者の手によってヒアリングを行うとそれだけで膨大な時間がかかる事は皆さんでも想像できると思います。担当者の時間と言う工数だけでも大きなコストがかかっているのです。

プロセスマイニングを導入することによってヒアリング、分析、可視化などのすべての工程が自動化されるため可視化コストの削減が可能になります。


2つ目の理由は、業務把握に割いていた人員をコア業務に注力させられるためです。

1つ目の理由の延長上になりますが、業務把握に膨大な時間をかけていた社員をプロセスマイニングを導入してその業務を自動化することによって、他の強業務に注力してもらうことが可能になります。つまり、人員はそのままで業務把握を行いながら他の業務も並行して進行することが可能になるのです。


3つ目の理由は、業務可視化コストと最適化コストの2度手間を防ぐためです。

皆さんはプロセスマイニングツールのほかに業務可視化ツールがあることをご存知でしょうか?

プロセスマイニングツールは、業務の可視化・分析・最適化までの全ての工程を行うことができます。それに対して業務可視化ツールは、業務の可視化のみを主に行うツールです。

業務改善にあたって業務可視化ツールを導入すると、その後の業務最適化でコンサルタントやツールをさらに導入しなければなりません。

業務可視化のコストと最適化のコストが2重にかかってしまうのです。

コストだけでなく、ツールの導入やリリサーチには多くの工数を費やします。プロセスマイニングツールを導入することで、なるべく最低限の工数で業務改善を行うことができます。


業務可視化コストが削減できないと起こり得る問題

業務可視化にかかるコストや工数を全く気にせずに業務改善を進めていった場合どのようなことが起こるのでしょうか。

ここから先は3つの問題点についてお話ししていきます。

①可視化に時間がかかる上に、正確さに欠ける

プロセスマイニングツールを導入することのメリットの1つが手作業で行っていたヒアリングを自動化できると言う点でしたね。

これをもし人の手で行った場合、膨大な工数がかかる上に正確性に欠けると言うデメリットがあります。

さらにこれは実際にあった例なのですが、航空会社が業務を可視化するにあたってプロセスマイニングを導入しました。

もしプロセスマイニングツールを導入していなかったとしたら、担当者が世界各国の航空会社を回って業務のヒアリングを行わなければいけなかったのです。

このようにプロセスマイニング我もしなかった場合、人の手で不可能な業務の可視化は行うことができないのです。


②本来なら自動化できる業務を人の手で行わなければならない

プロセスマイニングでの業務可視化は、主にユーザのイベントログから可視化を行なっています。プロセスマイニングを導入しないと、効率化できることがわかっているにも関わらず、人の手で時間を掛けて可視化をおこなうことになります。

ましてや、業務可視化を行うということは、業務改善や効率化を目指しているということだと思うので、1番間近にある効率化できる業務を見逃してしまっているということになります。


③業務を可視化しても、更に分析と最適化に膨大な時間がかかってしまう

業務を可視化する際に業務可視化ツールを導入すると、さらに分析や最適化するための工数がかかります。

ただでさえ大変な新しいツールの導入に加えて、分析や最適化のためにコンサルタントを雇ったり、それに基づくリサーチをしなければならないのです。

業務改善をするにあたって、業務を可視化するツールと業務最適化の手順を分けると更に時間を掛けなければなりません。

どちらかを完全に外部に頼らずに自社で行える場合は、どちらかだけを導入することも手ではあると思います。

しかし、そうでないなら可能な限り両方まとまっているプロセスマイニングを導入することがお勧めです。

プロセスマイニングの導入は業務改善が目的ですが、可視化に割いていた工数を他の業務に割くことも可能です。プロセスマイニングを導入して、コストが余ったらうまく別の業務に当てるようにしましょう。

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