落とし穴4.RPAを扱える人材の不足
RPAの活用を決めたものの、人材不足によって頓挫するケースです。
現場の社員がRPA推進を兼業
人材に関する問題でありがちなのが、対象業務を担当している社員がRPA導入・運用を兼ねることです。
RPA開発に必要な勉強時間は100時間と比較的短いものの、通常のプログラミング以上のセンスが求められます。
最近ではノーコードで作成できるツールも登場していますが、やはり開発者への負担が大きく、現場業務との兼任はかなりハードルが高いのが実情です。
開発担当者の負担が膨大となってしまった結果、勉強時間を十分に確保できずにRPAの品質が低下してしまう、メンテナンスに時間を割けず不具合を起こしてしまうなどの課題があります。
対策
対策としてあげられるのは、RPA推進の担当者を確保することです。現場の業務を行う社員とは別に人材を確保することで、より高品質なRPAを導入できます。
実際、RPAやDXの担当部署とは別に、各部署にRPA推進担当を任命したことで、大幅な業務改善を成功させた例があります。
人材を各部署で確保したことで、現場に近いRPA人材による効果的なRPAを導入できた事例です。
参考記事▼
RPA導入で業務自動化を成功させるために重要なポイント
ここからは失敗事例を踏まえて、RPA導入で業務自動化を成功させるために重要なポイントを解説します。
1.RPAを導入する目的を設定する
まずは、RPA導入における目的設定を行いましょう。
目的設定により、「導入効果が実感できない」「RPA推進の目的を見失ってしまう」といった失敗を回避できます。RPA導入後に行う効果測定の指標になるものですので、必ず設定してください。
目的例としては、次のものがあげられます。
- 残業時間の削減
- 人件費の削減
- ヒューマンエラーの防止
RPA導入を通して何を実現したいのか、具体的に洗い出しましょう。
2.RPAに適した業務を可視化する
RPAに適した業務を可視化することも、導入成功のポイントです。
まずはプロセスマイニングにより業務を可視化し、自動化できそうな業務を洗い出します。その上で、業務を自動化することでどれほどの利益や効果が望めるのかを整理してくたさい。
実際、RPAと業務可視化をセットで推し進めたことで、より効果的な業務改革を実現した例があります。
参考記事▼
闇雲に導入するのではなく、まずはRPAに適した業務を可視化することで、大きな導入効果が期待できます。
3.RPA・DXを推進する専任の人材を確保する
3つ目は、RPA・DX専任の人材を確保することです。
専任の人材を用意することで、運用・メンテナンスのための社内リソースをしっかりと確保し、RPAを現場に浸透させることができます。
RPAを自社開発する場合は、専任の人材を選出し、人材教育を行います。RPAの開発スキルを身につけるのに必要な勉強時間は、およそ100時間。他の業務と兼任すると、勉強時間が十分に確保できず、RPAの品質が下がる可能性がありますので注意しましょう。
まとめ:RPA成功のために業務可視化からはじめよう!
業務自動化のツールとして注目されているRPA。導入・活用を成功させるには、よくある失敗事例や落とし穴を知り、対策を練ることが大切です。
中でもRPA成功において欠かせないのが、業務可視化。RPA化すべき業務を整理することで、より効果的に業務自動化を推し進めることができます。
RPAを導入する際は業務可視化をセットで実施し、ツールを最大限に活用しましょう。
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