コロナ禍で働き方は大きく変わってきています。テレワークの採用は多くの会社で広がり、顧客との打ち合わせも、直接訪問からオンライン会議中心になりました。営業活動もリアルからデジタル環境へと変化しています。
そんな状況の中、新規ビジネスやリピートビジネスを効率的に獲得するには、コンタクト情報からニーズを的確にとらえ、満足度の高いソリューションを迅速に提供することが重要です。
本記事では、顧客のコンタクト情報を企業の資産として一元的に管理するデジタルツール世界No.1として評価の高い「Salesforce(セールスフォース)」の特徴、機能や価格について解説していきます。
Salesforce(セールスフォース)導入に向いている会社
- 顧客コンタクトが複数部門にわたる
- それぞれの部門で顧客情報が個別に管理されている
- デジタル環境での営業効率に課題を感じている
Salesforce(セールスフォース)とは?顧客コンタクト管理に特化したクラウドツール
Salesforceは顧客コンタクト管理に特化したクラウドツールです。アメリカ、カリフォルニア州に本社を置く、セールスフォース・ドットコムより提供されています。
Salesforceとは顧客コンタクト管理に特化したクラウドツール
セールスフォースは、営業活動や問い合わせ対応、マーケティング活動など、様々な業務で顧客コンタクト情報をまとめて管理できる機能を提供しています。会社として顧客のニーズを理解して対応することができます。また、各機能はクラウドサービスとして提供されているのも特徴です。
完全デジタル化された環境で、インターネットがつながる環境さえあれば利用が可能となります。必要な機能だけを選択し、利用した分だけ料金を支払う課金制度なので、規模、部署に合わせて活用することができます。
Salesforceの機能
Salesforceには以下の機能があります。
- Sales Cloud
- Marketing Cloud
- Service Cloud
ひとつずつ解説していきます。
Sales Cloud:営業活動の効率化を実現
商談し、受注するまでのプロセスを効率化できます。顧客の情報を把握したうえで、求めるサービスや商品を提案できるようになります。取引規模の拡大や新規顧客獲得に向けて、複数の商談管理や、予測管理ができます。
現状をチームで把握しながら営業活動を進めることができるため、次に何をするべきかを意識した営業活動につなげられます。
- 取引先管理…取引先のキーマン情報、コンタクト情報、コンタクト内容履歴
- 商談管理…案件情報、競合情報、見積情報
- マーケティング施策…販促キャンペーン、イベントの最適化
- ワークフロー機能…値引きや経費の承認を電子化
- レポート、ダッシュボード機能…個人やチームの受注、売り上げ予測を見える化
Marketing Cloud:効率的に情報を届ける
効率よくビジネスリードを作るために、どういう顧客にどの商品やサービスを届けたいのかを決めて、受け手に響くメッセージを送ることができます。適切なタイミングで、適切な手段で情報を伝えることができます。
法人や個人に対して自社のハウスリストを活用したり、ビジネスパートナーの顧客リストを連携して情報の発信を行います。
- Journey Builder…顧客一人ひとりにあった顧客データの一元管理。メール、SMSでのプッシュ通知を通じて広告を展開
- pardot…自動化機能を利用して、見込み客へのアクションを最適化。データ分析から見込み客に対して、その時必要な情報を選択して配信。セミナーやイベントの管理機能を提供
- CMS…発信するコンテンツを管理。組織間で連携して、ブログ、SNSに最適な情報を投稿
Service Cloud:サポート業務を効率化
サービス依頼に適切に対応することは、お客様の満足度アップにつながります。満足度アップは、リピートビジネスにつながっていきます。
顧客の基礎情報や過去の依頼内容を一元管理して、一貫性のある対応をすることができます。
- コールセンター機能…CTI機能も提供
- サポート契約内容確認
- ナレッジベース機能…顧客自身が問題を自己解決
- サポート要員スケジュール…問題解決に最適なサポート技術員のアサインや、専門チームに連携したサポートも提供する。チーム間の連携にはslack(スラック)も利用可能
Salesforceの特徴
Salesforceの特徴は大きく3つあります。
- 営業活動を効率化・ノウハウの共有が可能
- 現状の分析を行い、ダッシュボード機能で確認が可能
- クラウド型ソリューションシステム
営業活動を効率化、ノウハウの共有
顧客とのコンタクトの進捗状況や、顧客の関心情報、競合情報などの情報も管理ができます。AIによるレコメンド機能や分析機能を確認し、顧客のリアルな状況をデータとして把握することで、顧客へのコンタクトがよりスムーズになります。
デジタル化により販売プロセスは再現可能な会社の資産となり、顧客とのコンタクトにより時間が割けるようになります。
現状の分析、ダッシュボード機能
分析機能やダッシュボード機能が備わっており、顧客にコンタクトするチーム全員で正確な状況の見える化ができます。画面上で共有し共通の認識を持つことができます。
より詳細な分析機能としてBI(Business Intelligence)ツールとしてTableau(タブロー)も同社より提供されています。
クラウド型ソリューションシステム
クラウドサービス型である事から、インターネットにつながる環境さえあればどこでも利用することができます。また他社パートナーとなっているクラウドサービスと連携して利用することができます。GmailやGoogle CalendarなどのGoogle Appsもその1つです。
Salesforceの価格表
各種エディションと価格情報です。
エディション名 | 価格 |
Unlimited | CRM機能とサポート無制限 ¥36,000/月(税抜)ユーザ単位 |
Enterprise | カスタマイズ可能なCRM ¥18,000/月(税抜)ユーザ単位 |
Profesinonal | チーム対応に向いたCRM ¥ 9,000/月(税抜)ユーザ単位 |
参考:セールスフォース「各種エディションと料金-Sales Cloud | セールスフォース・ジャパン」
まとめ:Salesforceを利用してDX化を迅速に
オンラインでの業務推進が当たり前の環境において、デジタルトランスフォーメーションの推進は今後の必須の取り組みとなっています。会社の成長を支えるのは営業活動をはじめ、いかに顧客のニーズを的確にとらえ、対応していくかにかかります。
顧客のデータを収集し、いかに企業としてニーズの対応に役立てるかを目指すには、情報は一元管理しておくことが重要になります。その情報にはいつでも、場所を選ばずアクセスできることも重要です。
Salesforceが長年、15万社を超える顧客とのやりとりを通して蓄積された、様々な業種や規模の企業向けに用意されたサービスを利用することによって、より早くDX環境の取り組みが始められます。
Salesforceには無料のトライアルも用意されています。効果が出やすい業務を洗い出してまずは実証してみることでスムーズな導入が可能です。
執筆:michipaparider