業務や業務プロセスを可視化する「プロセスマイニング」。ヨーロッパを中心に海外で浸透している一方、日本ではなかなか導入されていないのが現状です。しかし、これから少子高齢化社会へと向かう日本こそ、より業務の効率化が求められるようになり、「プロセスマイニング」が必要になると言っても過言ではないでしょう。
今回は、そんな日本の課題に寄り添った日本型のプロセスマイニングツール「業務改革クラウド(旧:Arkプロセスマイニング)」を展開しているPLAY株式会社の代表・与田氏に、プロセスマイニングの必要性や業務改革の成功に欠かせないことについて話を伺いました。
これから業務改革に取り組みたい、業務の自動化や可視化を検討している企業様はぜひご覧ください。
代表プロフィール
与田 明(よだ・あきら)
PLAY株式会社 代表取締役
北海道出身。大学時代にRPAテクノロジーズ社にてプリセールスとして従事。大学卒業後はアジアクエスト社にてRPA導入支援の新規事業立ち上げを行なう。
2019年にPLAY株式会社を創設。企業の自動化・業務改革支援に従事。2020年に「Arkプロセスマイニング(現:業務改革クラウド)」を開発。現在も業務改革・ITコンサルタントとして活動中。
「業務可視化」で業務改革の成功へと導きたい
ーー業務改革クラウド(旧:Arkプロセスマイニング)とは、どのようなサービスですか?
実際に業務の自動化や改革を行なう前に、オフィスのログを収集し、「誰が」「どんな業務を」「どのくらい」行なっているかを可視化していくソリューションです。
ヒアリングによる可視化ではなく、ログに基づいて業務を可視化するので漏れがなく、正確に行なえます。その結果、どの施策から実施するべきかが明確になるうえに効果を測定しながら行なえるので、業務改革をより確実に実現できます。
ーーそもそも「可視化」に目をつけたきっかけは何でしたか?
もともと労働の「自動化」の支援をやっていたのですが、自動化以前に業務が可視化されていないので、どれが自動化できる業務か企業側がわかりませんでした。
また、自動化ができたとしても根本的な課題が解決できていないこともありました。
もし可視化がしっかりできていれば自動化で課題が解決できない事態は起こらないはずなので、自動化する前にまずは業務を可視化して、何を優先して自動化するべきかをわかるようにしようと考えたのが業務改革クラウドの始まりです。
目標設定後、業務改革の成功まで一緒に伴走する
ーー会社が業務改革クラウドを導入する際、どのようなフローになりますか?
まずは「どこを目指すか」の目標設定から始まります。可視化だけしてもその先に目標がなければ意味がありません。
残業を減らしたいのか、コア業務に割く時間を減らしたいのか、会社によって目指したい方向が違うと思うので、どこを改善したいのかをヒアリングして、可視化した後のアクションを決めます。
現状と理想はどこが違うのか、その差を埋めるためには何が必要なのか、最適なものを一緒に考えて実行していきます。
ーー「可視化」だけが業務改革クラウドのサービスではないんですね。
業務改革クラウドは、ただ可視化を提供するだけでなく、その先の業務改革まで導くのがサービスの価値だと考えています。可視化は、あくまで業務改革の中間過程です。
ーー可視化後はどこまで業務改革をサポートしますか?
プランにもよりますが、業務改革に必要なシステム開発のリリースまで伴走が可能です。
ただ、業務の自動化が業務改革の最適解とは限らないので、お客さんの目標に合わせてサポートしています。
例えば、過去にある会社を可視化した結果、メールのチェックに時間をかけすぎていることがわかりました。その時は自動化を支援するのではなく、メールチェックのルールを作り、運用しました。メールをチェックする時間を決める、CCに人を入れすぎないなどです。
メールのルールは基本的なことですが、可視化しなかったら改善しようとは考えない業務だと思います。このように可視化後のサポートも会社の課題に合わせて実行していきます。