業務改善コンサルの元山文菜さんに聞く、業務改善の悩みTOP5と解決方法

共通する業務改善成功の秘訣は「組織風土」

ーー業務改善でつまずきやすいポイントを何点かお聞きしましたが、これらすべてに共通する考え方はあるのでしょうか?

会社のトップ層のやる気も重要ですね。

そのため、業務改善を始めるときには役員会議で提案をするようにしています。トップ層の方が納得していなさそうな顔をしていたら、担当者にトップへもっと話をするべきだと提案したり、直接トップ層に「経営陣の意識が変わらないと業務改善進みません!」とお話ししたりします。

また、検証の期間が長い組織は業務改善がうまくいかないことが多いです。

例えば、先輩から引き継がれた目的のわからない業務があったとします。ただ雑談するだけの会議とか、ミスがあっても指摘されない報告書とか。

検証の期間が長い組織は、こういった“無駄”な業務をなくすために、「いつか必要になるかもしれないから必要かどうか検証したい」と考えてしまいます。一旦なくしてみて、必要だったら戻す、という考えのほうが業務改善は成功します。行動よりも検証に時間をかけてしまう企業は、なかなか進まなくなってしまうのです。

業務改善成功のポイントは「人を責めずに仕組みを疑え」

ーー元山さん自身、業務改善での核になっていることはありますか?

業務改善のお話をするときは、「人を責めずに仕組みを疑え」といつも言っています。

会社の業務で属人化して困ることはたくさんあると思っています。例えばSlackで個人DMを多用してしまったり。

その場合に、個人DMをしてしまう人を責めるのではなく「なぜ個人DMをつかってしまうのか」「チャンネルで連絡できる仕組みができていないかもしれない」など仕組みを疑うことが重要です。

なんでその状態になってしまうのか?
その不安な気持ちはどうして起こっているのか?

と仕組みを疑うことが根本的な業務の改善に繋がります。

業務解除するときの大事なポイントは「外側から構造を変えること」「中から組織改善をすること」そして「個人のセルフマネジメント力を変えること」。この3つが変わらないと組織自体は変わりません。

構造を変えること、組織改善をすること、セルフマネジメント力を変えることで業務改善チームの中でもお互いの意見を言い合える環境を作っていく。

業務改善は、ハード面だけでなく人と人とのつながりを作っていくことも大切だと思っています。

まとめ:大切なのは過去を疑い続けること

時代の流れや新しい働き方に対応していくには、「成功体験を捨てて過去を疑うことが大切だ」と語る元山さん。変化を恐れずに変わり続ける人が、業務改善だけでも成功するのかもしれません。

今業務改善を始めたいけど何をしたら良いのかわからない方は、なぜ業務改善をしたいのかを明確にして、業務可視化などの簡単に始められることから着手していくと成功しやすいです。

今回お話を伺った元山文菜さん著の『業務改善の問題地図』の詳細はこちらから。初心者でもわかりやすく、業務改善への取り組み方を詳しく解説しています。

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