業務改善のプロ・Airitechに聞いた、DX成功の鍵を握るプロセスマイニングのメリットとは

DXの推進を検討するなかで「プロセスマイニング」というツールを目にする機会が増えました。

プロセスマイニングとは、システムのイベントデータ(操作履歴)を元に業務の可視化や分析を行うツールです。DXに役立つツールとして注目を集めていますが、導入に至る企業は少ない現状にあります。

「プロセスマイニングって、そもそもDXに必要?」

「プロセスマイニングをどう活用すべきかわからない」

と悩む担当者も多いでしょう。

今回は、

  • プロセスマイニングについて知りたい
  • DXや業務改善にプロセスマイニングを導入したい
  • DX推進を成功させたい

という方へ向けて、プロセスマイニングソリューション・コンサルティングを提供しているAiritech株式会社(エアリテック)の西村 桂之さん・大町 怜司さんにお話を伺いました。

プロフィール

西村 桂之(にしむら よしゆき) さん
Airitech株式会社/DXサービス推進4 チーフテクニカルコンサルタント

複数の業種・業界にて、PMO・システム運用とその業務改善、品質管理・監査など幅広くIT業務に携わる。2020年にAiritech株式会社へ入社。プロセスマイニングソリューション「Celonis(セロニス)」導入・活用支援サービスを担当している。

 

大町 怜司(おおまち さとし)さん
Airitech株式会社/DXサービス推進4 テクニカルエンジニア

これまで複数社で、インフラエンジニアとしてSplunk、監視システム構築/導入・運用保守業務に携わる。2019年にAiritech株式会社へ入社。データ分析関連案件を経て、プロセスマイニングソリューション「Celonis(セロニス)」の担当へ。テクニカルエンジニアとして社内のCelonisに携わるメンバーの教育・育成を行いながら、テクニカルリードとして複数のCelonis案件に従事。

ビジネス上の現状・課題を短期間で可視化できるプロセスマイニング

ーーDX(デジタルトランスフォーメーション)にプロセスマイニングを活用するメリットについて教えてください。

西村さん:1つは、DXを推進するにあたり、ビジネス上の現状や課題を客観的かつ網羅的に把握できることです。

人の手で業務の可視化を行うと、担当者の経験や主観に依存するため、抜けや漏れが発生する可能性が高くなります。しかし、プロセスマイニングはプロセスを客観的に可視化できるため、担当者でも把握していないような業務も全て可視化できます。

2つ目は、DXに要する時間を大きく短縮できることです。

従来の業務改善やDXでは、業務分析や業務フロー図の作成などに数ヵ月といった長い時間をかける必要がありました。しかし、プロセスマイニングを活用すれば業務の可視化や分析なども短時間で実施できます。また、DX推進後の結果・成果に関しても情報収集から定量的な評価まで一任できる優秀なツールです。

画像:Airitech「プロセスマイニングサービス」

ーープロセスマイニング導入により実際に成果や効果がでた事例はあるのでしょうか?

西村さん:弊社で扱っているプロセスマイニングサービス「Celonis(セロニス)」は、世界的に数多くの成功事例を残しています。海外でも導入事例の多いツールですが、国内ではKDDI・MISUMI・SmartHRなどの大企業も数多く導入しています。

例えば、Celonisを導入した配送サービスを展開するUberは、プロセスマイニングの活用により、

・業務上の非効率な業務を発見し問題発生前に対処する仕組みを構築

・Celonisによる改善を推進した結果、約20億円のコスト削減を実現

などの成果を挙げています。

弊社が関わった案件では、ソフトウェアサービスを展開している企業様がプロセスマイニングツールの導入により、業務のソフト面を客観的に可視化できた事例もあります。

例えば、ハイパフォーマーやローパフォーマー営業担当者の行動の違いや、業界・業種による案件獲得までの期間などが定量的に可視化されて、比較ができるようになりました。

成果を出している社員の行動を可視化すれば、他社員との業務プロセスの違いを見出すことが可能です。無駄な業務の有無も明確化できるため、業務の改善に活かせるメリットもあります。

ーープロセスマイニングはとても優秀なソリューションですが、導入することによるデメリットはあるのでしょうか?

西村さん:大きなデメリットはコストが高くなる点です。

プロセスマイニングは年額1,000万円前後のコストがかかるため、中小企業ではなかなか手が出せない現状にあります。

しかし、現在オープンソースや無料で使えるプロセスマイニングソリューションも世に出てきているようなので、今後コスト面でのデメリットは小さくなってくると感じています。

ーープロセスマイニングの費用以外にも必要なコストはあるのでしょうか?

西村さん:はい、もちろんあります。

プロセスマイニングを活用していく体制づくりが必要になるため、人的コストも考えなければなりません。しかし、プロセスマイニングを導入するからといって大規模な人的コストを割く必要はなく、月に2〜3名が既存業務と兼任しながら運用に携わるのが基本的なスタイルです。

そのような、業務改革の運用の面でも弊社はお客様のご支援をさせていただいております。

 

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